RIPとは、インターネットの前身のARPANETと呼ばれるネットワークから使われている、古い古いルーティングプロトコル です。古いからといって、現在は使われていないかというとそうでもなく、現在でも小規模な環境ではよく使われています。 なぜなら、RIPは仕組みが単純なので、実装や利用が簡単にできるというメリットがあるからです。 |
(a)IGPsの一種 (b)リンクステート型ルーティングプロトコル (c)コンバージェンス時間が短い(素早い収束性) (d)クラスレスルーティングプロトコル (e)コストに基づいたルーティング (f)エリアの概念 (g)マルチキャストによる通信 (h)認証機能のサポート (i)CPU、メモリの使用率が高い (j)きちんとしたアドレス設計が必要 |
AS(Autonomous System)は自律システムと呼ばれるもので、狭義の意味と広義の意味を持っています。
また、企業の情報システムやISP(Internet Service Provider)などは、1つのASになります。 |
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リンクステート型では、ルータは自分の持っているインタフェースの情報(リンクステート)を
交換します。リンクステート情報はLSA(Link State Advertisement)とも呼ばれ、ルータが持つインタフェースの種類、
そのインタフェースのIPアドレス、インタフェースのコスト、接続されているネットワークのタイプなどが含まれます。
このLSAからLSDB(リンクステートデータベース)を作成します。 つまり、LSAにはあるルータがどのリンクにどのように接続しているか、という情報が書かれていて、 LSAを受け取ったルータでは、その情報に基づいてネットワーク構成を把握し、ネットワーク構成を表す表 (LSDB)を構築します。LSDBは、ネットワークの「地図」に相当するものです。この地図を基にして、 宛先ネットワークまでの最適な経路を計算して、ルーティングテーブルを作成します。 LSDBは、全てのルータで共通です。ですから、非常に大規模なネットワークでは、交換される LSAの数が非常に多くなり、それに伴ってLSDBサイズが巨大になります。 その結果、ルータのCPUサイクルやメモリを消費することになるので、好ましくありません。 |
ネットワーク上の全てのルータが、全ての経路を認識している状態をコンバージェンス(収束)状態といいます。 ルーティングアルゴリズムによって、このコンバージェンス状態に至るまでに必要とする時間(コンバージェンス時間) が異なります。 |
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メトリックとは経路の選択基準のことです。主にルーティングプロトコルによるダイナミックルーティングで、 宛先ネットワークに到達するための経路が複数ある場合、メトリックが小さい経路を採用し、そちらのほうに パケットを送ります。 |
100(Mbps)÷インタフェースの帯域幅(Mbps) |
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N(N-1)/2 |
Helloパケットの情報
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LSUをフラッディングする時間+リンクステートデータベースの更新時間+ルーティングテーブルの計算時間 |
@非バックボーンエリアを通じて、あるエリアをバックボーンエリアに接続する。図10 A非バックボーンエリアを通じて、分断されたバックボーンエリアを接続する。図11 |
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タイプ | パケットの種類 |
1 | Hello |
2 | DD(Database Description) |
3 | LSR(Link State Request) |
4 | LSU(Link State Update) |
5 | LSAck(Link State Acknowledgement) |
認証タイプの値 | 認証の種類 |
0 | 認証無し |
1 | クリアテキスト認証 |
2 | MD5による認証 |
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LSAタイプ | LSA名 | 説明 |
1 | ルータリンク | 全てのOSPFルータが生成するリンクステート情報。リンクのタイプやIPアドレス、関連付けられるコストなどの情報が 記述されている。ルータリンクは、生成するルータが所属するエリア内のみにフラッディングされていく。 |
2 | ネットワークリンク | マルチアクセスネットワークにおけるDRが生成するリンクステート情報。あるマルチアクセスネットワークに接続 されているルータがリストされている。ネットワークリンクは、該当するマルチアクセスネットワークが所属するエリア内 だけにフラッディングされる。 |
3、4 | 集約リンク、ASBR集約リンク | エリア境界ルータ(ABR)が生成する。タイプ3では、ローカルなエリア(ABRがバックボーンエリアに接続しているエリア) のネットワークの集約された情報が記述されている。タイプ3は、バックボーンエリアを介して、他のABRが自身の ローカルエリアにフラッディングする。タイプ4は、自律システム境界ルータ(ASBR)への接続性を通知するためのもの。 集約リンクは、トータリースタブエリアには流れない。 |
5 | 自律システム外部リンク | 自律システム境界ルータ(ASBR)によって生成される。ASBRによって、非OSPFドメインのネットワークをOSPFドメインに 再配送したときの非OSPFドメインに存在するネットワークについて記述されている。自律システム外部リンクは、スタブエリア、 トータリースタブエリア、NSSAには流れない。 |
6 | グループメンバシップ | マルチキャストOSPF(MOSPF)ルータによってフラッディングされる。グループメンバシップリンクによって、マルチキャスト グループに対するメンバシップを通知する。 |
7 | NSSA | NSSA内にいるASBRによって生成される。非OSPFドメインのネットワークをこのLSAでOSPFドメインに流すことができる。 しかし、NSSAは、NSSAないにしか流れない。他のエリアに流れるときには、ABRがタイプ5自律システム外部リンクに変換して、 バックボーンエリアにフラッディングする。 |
リンクタイプ | 接続 | リンクIDの値 | リンクデータの値 |
1 | ポイントツーポイント | ネイバールータのルータID | 生成するルータのインタフェースIPアドレス |
2 | トランジットネットワーク | DRのIPアドレス | 生成するルータのインタフェースIPアドレス |
3 | スタブネットワーク | ネットワークアドレス | ネットワークアドレス |
4 | バーチャルリンク | ネイバールータのルータID | 生成するルータのMIB U ifIndex |